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Jump the Shark  ~通訳者が教える 洒落た 英語表現~

Jump the shark / ジャンプ・ザ・シャークと言う英語表現はご存知でしょうか?今回のブログでは、このちょっと耳慣れない英語フレーズをご紹介します。Stefan KellerによるPixabayからの画像)

ドラマ
「Happy Days」

Jump the shark は、ホームコメディー「Happy Days (ハッピー・デイズ)」から生まれた言葉です。

「Happy Days」は、アメリカの放送局ABCネットワークで 1974~1984年 に放送されたドラマです。 10年間で放送したのは11シーズン・255話になります。

ドラマの時代設定は 1950年代。アメリカ・ウィスコンシン州ミルウォーキー のジェファーソン高校を舞台にした青春コメディで、主人公は純情高校生のリッチー(Richie Cunningham)。

仲間はポッティー(Warren "Potsie" Weber)とラルフ(Ralph Hector Malph)、フォンジー(Fonzie / The Fonz / Arthur Herbert Fonzarelli ) の3人。

メインキャラクターである リッチー、ポッティー、ラルフ、フォンジーの4人と、その家族が繰り広げるハートウォーミングなストーリーは瞬く間に人気を集め、全米で大ヒットとなりました。

因みにリッチーを演じたのは、映画「ビューティフル・マインド」で第74回アカデミー賞監督賞・作品賞を受賞、「ダ・ヴィンチ・コード」なども手掛けた映画監督の Ron Howard / ロン・ハワードです。

海外ドラマ専門チャンネル
スーパー!ドラマTV・Happy Days
(現在は放送終了)
http://www.superdramatv.com/line/happy_days/

Jump the Shark とは

全米で大ヒットとなったドラマ「Happy Days」ですが、シリーズ化され長年放送していると、当然人気に陰りが出てきます。

芳しくない視聴率の回復を狙って、メインキャラクターで人気の高かった Fonzie に意外な事、つまり これまでの「Happy Days」のストーリーでは考えられない様な、Fonzie が絶対しない様なエピソードを、5シーズン目のストーリーに盛込みました。

それは、水上スキーで檻の中に入ったサメの上を飛び越える肝試し的なシーン...

でも従来の「Happy Days」とは合わない、この突飛すぎるエピソードは視聴者のウケは余り良くありませんでした。

それでもドラマ自体は何とか視聴率を保ち、結局 11シリーズまで続きましたが、このエピソード以降 面白くなくなった等と言う声もあったそうです。

さて、このエピソード / ドラマから生まれたフレーズ Jump the shark は、それまで上手く行っていた事が上手く行かなくなる事、落ち目、辞め時、潮時、または潮時を見誤ってズルズルと続けてしまうこと、人気回復を狙って悪あがきをすること 等を意味します。

from Cambridge dictionary

jump the shark idiom
(usually of television shows) to reach a point where something stops becoming more popular or starts to decrease in quality:

https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/jump-the-shark

To “Jump the Shark” means the beginning of the end. It’s the term for the exact moment when something becomes no longer relevant.
In television, for example, it’s the moment everyone realizes the show has had its day and is on the way out. It may have been great once, but it’s definitely over now. The problem is no one wants to admit it.

右田アンドリュー・ミーハン

盛者必衰(じょうしゃひっすい)」や「満は損を招く(まんはそんをまねく)」「月満つれば則ち虧く(つきみつればすなわちかく)」など、栄華を築いても いつかは衰える事を意味する言葉は、日本語にも幾つかあります。

Jump the shark も似た様な意味を持つ言葉ですが、これら日本語の諺にはない「悪あがき」的なニュアンスがあるのがポイントでしょうか。

ネットで検索すると「時代遅れ」や「廃れる」等の訳もありましたが、流行を過ぎた商品やサービス・終わったコンテンツを略したネット用語「オワコン / 終わコン 」と訳すことも出来ると思います。

つまり Jump the shark は 下記の様な使い方が出来る表現です。

〇〇 has jumped the shark. They should have quit while they were ahead.
○○は もう終わコン(落ち目 / 時代遅れ)だね。人気があるうちに やめれば良かったのに...

Stroke of Luck とは

上手く行かなくなった時の表現の後には、「上手く行った」表現、思いがけない幸運に恵まれた時の言葉やイデオムも紹介したいと思います。

Jump the shark の逆の表現として、紹介したいのは「思いがけない幸運」を意味する Stroke of luck です。

from Cambridge dictionary

a stroke of luck, genius, etc. phrase
something that happens or succeeds suddenly because of luck, intelligence, etc.:

https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/stroke-of-luck-genius-etc

これ以外にも、思いがけない幸運や、幸運を得られて嬉しいと言った英語の言葉/フレーズは幾つかあります。代表的な例をご紹介しましょう。

  • Blessing
    祝福(に恵まれる)
  • Godsend
    神様からの贈り物
  • Over the moon
    月をも飛び越えたような嬉しさ
  • As happy as a clam
    貝と同じくらい嬉しい(二枚貝は開いてる時、笑ってるように見えるから)
  • On top of the world
    世界のてっぺんに立ってる感じ
  • Overjoyed
    この上ない幸せ
  • Tickled pink
    くすぐられて、ほっぺが赤みを帯びるほど嬉しいこと

2023年もあとわずか。「上手く行かない」こともあるとは思いますが、出来れば「思いがけない幸運」に恵まれて「嬉しい」日々を過ごしたいですね。

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