「観光業・飲食業・イベント業・商店街など」を対象とした需要喚起策として導入されたGo To キャンペーン。2020年10月1日からは、Go To トラベル対象地区に東京も含まれたり、飲食業を対象にしたGo To イートもスタートするなど、活性化しています。
今回はこのGo To キャンペーンに関連する、英語の表現アレコレをご紹介したいと思います。
Go To トラベル・
Go To イート は和製英語
このGo To キャンペーンが実施される事が決定した際に、ネットで話題となったのが「英語として、この表記は間違っているのではないか?」と言う事でした。
確かに英文法としては「Go to Travel」も「Go to Eat」も、正しくありません。
その点は、このネーミングを決めた人もわかっていたと思います。7月23日の朝日新聞記事に、以下記載があります。
「Go To トラベル」の広報を担う内閣官房の担当者は「英文としてはまあ、あれですが……」と笑いつつ、「Goもtoもtravelも、大半の日本人が知っている英単語。伝わりやすさを重視した結果です」
そう言う意味では、この「Go To キャンペーン」のネーミングは、和製英語であると位置づけた方が良いかと思います。
現在、ネットで「Go To キャンペーン」を検索すると、「Go To トラベル」「Go To イート」とカタカナ表記になっているのも、その為でしょう。
Travel=旅行にまつわる
英語表現
さて、英語で旅行を意味する言葉としては「Travel」が確かに一般的ではありますが、それ以外にも様々な表現があります。
よく使われる言葉だと、以下表現があるかと思いますが、それぞれ少しだけニュアンスが異なります。
- Trip:日帰り等の短い旅や外出
- Travel :行先がハッキリしてる、数日間かけて出かける正に旅行
- Tour:滞在地が幾つかある旅行
- Journey:行先がハッキリしてない、長期の外出。日本語的に言うと旅に近い意味合い
上記説明は概要になりますので、少し補足をすると、Tripは今現在居る場所から、少し離れる事を意味します。この少しですが、定義が曖昧ですが、最大でもその日のウチには戻るといった時間感覚です。
ですので、日帰り旅行は「Day Trip」、日帰り出張は「Business Trip」になります。また薬物等を使用した人が、意識を少しの間なくす事もtripと言ったりもします。
何日か滞在する場合の出張や、海外出張の場合は「Travel to (場所や行き先:例・Tokyo)for business」と表現する事が多いです。
Tourについては、お相撲の巡業や、様々な場所でコンサートをする場合にも使われます。つまり、複数個所に立ち寄る際に使われる表現になります。
また旅行に関係しない場合でも、例えば美術館などで作品を見てまわったり、幾つかの場所を見る視察等でも使われます。
Journeyは、日本語で言うところの「旅」に近い言葉なので、比喩的に使われる事も多い表現です。
例えば「Life is a journey, not a destination.(人生とは終わりのない旅である)」と言った使い方もします。
Eat = 食べるにまつわる
英語表現
Eatは「食べる」を意味する言葉ですが、直接的な表現の為、ビジネスやフォーマルな場で使われる事は少ないです。
日本語でも、親しい関係の場合は「ご飯でも食べに行きましょう」と言いますが、親しくない場合は「今度お食事でもいかがですか?」と言う様な感じです。
お昼に行きませんか?と言う場合は
- Let’s have lunch
- let’s do lunch
- let’s go (out) for lunch
などと言う事が多いです。より丁寧に言う場合は「Shall we have lunch together?」と言う場合もあります。
ビジネスの場合は、昼食も兼ねた打ち合わせ等もあると思いますが、これは英語では「luncheon」と表現します。
因みに夕食は「Dinner」と思われる方が多いかと思いますが、「Dinner」は日本語で言うところの「夕食会」に近い表現です。
つまり服装もそれなりにキチンとした、コース的なメニューの夕食の事です。
一般家庭での夕飯または晩御飯の場合は、アメリカ英語だと「Supper」、イギリス英語の場合は「Supper」も使いますが「Tea」と言う場合もあります。
ですので、イギリスで「Tea」と言われたらお茶なのか、晩御飯なのか、時間帯によっては判断する必要があります。
翻訳の日
この様に「旅行」や「食べる」と言った、割とシンプルな表現ひとつとっても、様々な言葉の種類があり、内容やニュアンス、前後の文脈によって、選ぶ言葉を変える必要があります。
今回ご紹介した意味も、あくまで一般的な事例になるので、状況によっては違う言葉が使われる場合もあります。
翻訳や通訳は、単なる言葉の置き換えではなく、前後の文脈や状況、文化や歴史、発話した相手の意図、時には話し手や書き手の性格なども考えて、訳す必要があるのは、その為です。
既に過ぎてしましましたが、9月30日は、2017年に国連が制定した「International Translation Day / 国際翻訳デー」でした。
日本でも日本翻訳連盟(JTF)が「翻訳の日」と制定、2019年に日本記念日協会により、正式に記念日として認定登録されています。
世界中が同じ問題を抱える時、通訳者や翻訳者が持つスキルは、問題を解決するのに必要不可欠となります。
ミーハングループも「言語だけに留まらない、文化・ビジネス・心の橋渡し」をモットーに、翻訳及び通訳サービスを提供してまいります。
通訳者目線のZoomの使い方・オンラインセミナー
株式会社ミーハングループでは、10月10日、以下セミナーを開催します。
新型コロナウイルスの感染拡大により通訳の業務も大きく変わりました。
今までは、機材や環境が全て整った中で、異なる言語をいかに確実に訳すかを通訳者は担っていましたが、遠隔通訳が主流となった現在、通訳者は言語の訳出はもちろんの事、Web会議アプリにおける通訳環境の整備や、操作等も担う必要があります。
ミーハングループでは、この状況に対応する知識や情報を多くの方と共有する為、本セミナーを開催。
既に様々な条件・環境での遠隔通訳を行っている、弊社代表でAIIC(国際会議通訳者連盟)メンバーでもある通訳者・右田アンドリュー・ミーハンが、現時点での遠隔会議通訳時のチェックすべき点や、マナー、準備等を、AIICの最新情報等も交えながらレクチャー致します。(右田アンドリュー・ミーハンのプロフィール詳細は コチラ からご確認頂けます)
通訳者が対象のセミナーではありますが、通訳を勉強中の方、また社内通訳者の方や、通訳者を用いたオンライン会議開催をお考えの方等もご参加頂けます。
通訳者目線のZoomの使い方・オンラインセミナー
- 開催日:2020年10月10日(土)
- 時間: 午前10時~午後12時30分
- ※1時間のレクチャーの後、30分間の休憩を挟みます。
- 内容:Zoomをメインにした 遠隔通訳におけるWeb会議サービス・アプリの使用方法、マナー、準備等、遠隔会議通訳時にアプリを利用する際にチェックすべき点を通訳者目線でレクチャー
- 料金:5,000円(税別)
- 開催プラットフォーム:Zoom(URLは申込者に別途連絡致します)
申込方法
- 氏名、簡単な経歴、連絡先(お電話番号)を記載の上、以下メールアドレスまで、申込締切日までにご連絡下さいませ
- 申込・お問合せメールアドレス
meehan.event@gmail.com - 申込締切り日:2020年10月6日
- 参加条件
通訳者が対象となります(年数・実績は問いません)
当日はディスカッションを含めた参加型のセミナーになります。