イタリア・ミラノとコルティナダンペッツォにて、2026年2月6日から第25回 冬季オリンピック がスタートしました。今回の本ブログでは、以前掲載したオリンピック関連記事も交えながら、ミラノ・コルティナ2026 / Milano Cortina 2026 の話題等をご紹介します。(Adriano GadiniによるPixabayからの画像)
ミラノ・コルティナ 2026
Milano Cortina 2026
2026年2月6日から2月22日まで、イタリアのミラノとコルティナダンペッツォにて開催される第25回 冬季オリンピック。
『1国1都市』を原則としたオリンピック憲章が改定され、共催が可能になったことにより、史上初となる複数都市開催となった今回のオリンピックは、開催地に因み ミラノ・コルティナ2026 / Milano Cortina 2026 と呼ばれています。
International Olympic Committee, Public domain, via Wikimedia Commons
開催都市の1つであるミラノは、ミラノ・コレクション(ミラノ・ファションウィーク)などでも知られるイタリアを代表する都市。
都市名は、イタリア語では Milano (ミラノまたはミラーノ)ですが、英語表記の場合 Milan(ミラン)となります。
もう一つの開催都市 コルティナダンペッツォは、1956年 第7回 冬季オリンピック / Cortina d'Ampezzo 1956 が開催された都市になります。
アンペッツォ地方の中心地であり、登山やウィンタースポーツの拠点となるリゾート地で、イタリア語表記は Cortina d'Ampezzo(コルティーナ・ダンペッツォ)。「アンペッツォ地方のコルティーナ」という意味で、単に「コルティーナ」とも呼ばれることもあるそうです。
アメリカのテレビ局 NBC Chicago では、オリンピック開催100日前となる2025年10月に、各競技やセレモニーが行われる会場について紹介しています。
開会式
2026年2月6日(日本時間7日)、ミラノのサン・シーロ・オリンピックスタジアム(スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ / Stadio Giuseppe Meazza )をメイン会場とし、コルティナ、リヴィーニョ、プレダッツォでも式典の一部が行われた開会式。
マライア・キャリーが出演するサプライズ等もありましたが、全体的にはファションやオペラなどイタリアらしい演出が満載の開会式だったと思います。皆様はどの様に感じられたでしょうか?
- Milan-Cortina Games begin with vibrant opening ceremony(6 February 2026 BBC Sports)
- 【ミラノ・コルティナ五輪】 華やかな開会式で開幕 4会場で同時進行(2026年2月7日 BBC NEWS JAPAN)
GIAPPONE
ミラノ・コルティナ2026 / Milano Cortina 2026 の開会式・日本選手の入場で、SNS等で話題になった事のひとつに、イタリア語での日本の表記があります。
イタリア語で日本は GIAPPONE 。国名表記が G で始まる為、日本選手は34番目に入場しました。
GIAPPONEの日本は34番目に入場 4会場つないで五輪開会式(2026年2月7日 朝日新聞)
これ以外にも、日本選手がイタリア国旗を持って入場した事や、前広島市長が五輪旗の旗手を務めた事も話題になりました。
- 【開会式】日本選手団だけがイタリア国旗持って入場行進「誇り」SNS称賛 イタリア語で感謝も(2026年2月7日 日刊スポーツ)
- 秋葉前広島市長らが五輪旗運ぶ〔ミラノ・コルティナ五輪〕(2026年02月07日 時事ドットコムニュース)
オリンピックでの通訳

Александр ЖданенкоによるPixabayからの画像
ミーハングループ代表である通訳者・右田アンドリュー・ミーハンは、夏季オリンピックでは2008年 北京、2012年 ロンドン、そして冬季オリンピックでは2014年 ソチにて、国際オリンピック委員会 / IOC 通訳チーフインタープリターのチームメンバーとして、英日・同時及び逐次通訳を担当しました。
さらに2022年開催 北京冬季オリンピックでは、オリンピック開催国が選手や関係者に向けて制作する資料や小冊子の翻訳チェックや監修業務を行う職務である翻訳エキスパートも務めています。
東京オリンピック2020の際には、ボランティア通訳が大きな話題となりましたが、下記記事でもご紹介している通り、オリンピックには色々な組織が関わる為、対応する通訳/翻訳業務も様々です。
例えば、国際オリンピック委員会 / IOCが招集/依頼する通訳者チームが対応する業務は、IOCが運営すること全てが対象となります。
これ以外にも開催国のオリンピック委員会が 招集/依頼する通訳者/翻訳者(ボランティア含む)や、開催都市が招集/依頼する通訳/翻訳者 (ボランティア含む)、さらにはメディアや協賛企業、交通機関が招集/依頼する通訳/翻訳者も居ます。
またチームに帯同する通訳者や、医療関係を専門にする通訳/翻訳者もおり、オリンピック/パラリンピックと言う国際的大規模イベントに参加する通訳や翻訳者の数は膨大です。
通訳者からのTips
オリンピックでの通訳は、実は様々なランクに分れており、条件や仕事の内容も所属する組織によって異なります。
下記説明は、以前 ミーハングループのFacebookに掲載した「オリンピック通訳の仕組み」を簡単にご紹介したものになりますが、ご参考までに再度掲載致します。(今回の掲載用に若干編集・加筆あり)
なお、これはあくまでも通訳に限ったお話、かつ概略を説明した内容になります。翻訳に関しては異なる部分もございますし、通訳に関しても詳細を話し始めたらキリが無いので、その点はご理解・ご了承頂ければ幸いです。
- IOC Interpreter Team : 国際オリンピック委員会 通訳 チーム
私が北京、ロンドン、ソチで所属・活動した通訳チームになります。これは有償のお仕事で、運営はIOCから任命されたチーフインタープリター(コンサルタントインタプリター)が取り仕切り、各通訳者に直接依頼をかけます。エージェントなどは挟みません。因みにAIIC / 国際会議通訳者連盟の多くのメンバーがチーフから声をかけられ、この仕事をしています。
対応する通訳案件はIOCが運営する事全て。つまり公式会見(メダル会見やIOCが運営する会見・セレモニー)はもちろん、IOCが毎朝メディアに対して行う広報会見、ドーピング検査での通訳、各首相や高官の通訳などなど。同時通訳・逐次通訳両方行いますし、選手や競技の通訳のみならず、医療、政治、国際会議、ありとあらゆる知識と技術が求められます。
因みに広報会見は、通称「朝会」と呼ばれており、扱う内容はオリンピックの運営に関する全般。競技はもちろん、オリンピック開催国の政治問題・環境問題、シャトルバスの運行に関して、オリンピック会場のネット環境問題、ドーピングに関するお知らせ、会場に関するお知らせ等々 本当に多岐に渡ります。- IOC Interpreter intern Team: 国際オリンピック委員会 通訳 インターン チーム
これは有償ですが、薄給なお仕事になります。IOCから任命されたチーフインタープリター(コンサルタントインタプリター)が、各国の通訳専門大学などに声をかけ依頼をします。エージェントなどは挟みません。
仕事はミックスゾーン(競技場から移動する際の場所)での選手の通訳等がメインですが、国際オリンピック委員会 通訳 チームが対応する案件で、手が足りなかった場合に急遽対応を任される場合もあります。競技に関する知識は必須ですが、どこに派遣されるかは状況によって異なるので、ある程度、幅広い知識も要求されます。- 各国のオリンピック委員会や競技団体、メディア、企業等が依頼した通訳
開催国のオリンピック委員会(日本で開催する場合は公益財団法人 日本オリンピック委員会・JOC)、地方公共団体、各競技団体、医療関係、メディア、そして公式スポンサーや、時には選手のスポンサードをしている企業が依頼した通訳業務を行う人たちになります。有償・無償、業務内容、依頼の方法も、依頼される団体や企業、組織により異なります。
例えばJOCの場合は、各通訳エージェントが入札でお仕事を受注し、通訳エージェントに登録をしている通訳者に依頼します。業務内容も受注条件によって異なります。
メディアや競技団体から依頼される場合は、日ごろメディアや団体とお付き合いのあるエージェントからの依頼もあるでしょうし、個人への直接依頼もあるでしょう。また公式スポンサーや選手のスポンサー企業などは、社内通訳者を使う場合もあります。
依頼される企業や団体・組織によって求められるスキルや知識も異なりますから、専門性のある通訳者の場合、例えばオリンピック関連のスポーツドクターや、病院、団体のメンバー等とのお付き合いがあると、オリンピックでの医療通訳を依頼される可能性もあります。- ボランティア通訳
開催国や開催地の官公庁、開催地オリンピック組織委員会が依頼・募集する通訳になります。対応する業務は依頼した組織によって異なります。基本無償ではありますが、オリンピック公式グッズがもらえたり、制服の支給があったりします。右田アンドリュー・ミーハン









