
ミーハングループは、裁判や犯罪捜査など司法に関わる分野での通訳や翻訳を数多く手掛けています。今回の記事では、3月に掲載した「警察用語の英訳」の第2弾をご紹介します。(Thomas GeiderによるPixabayからの画像)
隠語を理解し
正確に訳す
ミーハングループは、裁判や犯罪捜査など司法に関わる分野での通訳や翻訳を数多く手掛けています。
司法の場での通訳や翻訳は、被疑者や被害者の発言だけが対象ではなく、証人や関係者、警察・検察・裁判所の人々等、捜査や裁判に関わる全ての人々の発言が、通訳/翻訳の対象になります。
そして犯罪や司法の場では、犯罪者側も捜査する側も、仲間内でしか理解できない暗号や秘語=隠語をよく使います。
隠語についての詳細については、前回の記事でもご紹介しましたが、簡単に説明すると「仲間同士以外の人には意味を知らせない目的で、あるいは互いが仲間同士であることを認めあう目的で使用する、特定の社会、範囲内でだけ通用することば(精選版 日本国語大辞典 ・コトバンクより)」を意味します。
普通に使われる言葉に特別な意味を持たせたり、仲間内でしか通じない新しい言葉を作ったり、さらには数字などを含む暗号も隠語に含まれる為、英語では、隠語は Code と表現される場合もあります。
そして警察用語も、警察同士でしか理解できない言葉=隠語の1つにあたります。
その為、司法の場での通訳や翻訳を担う人は、その言葉を訳すか否かに関わらず、警察用語を理解する必要があります。
日本の警察用語の英訳
(か行 / さ行・抜粋)
前回の記事では、掲載しても問題のない日本の警察用語=他メディアでも紹介されている表現の中から、「あ行」の言葉を抜粋してご紹介しました。
そして今回は「か行」と「さ行」の表現を中心に抜粋にてご紹介。また、併せて関連表現などもご紹介致します。
さらに引用している警察用語辞典などのサイトでは紹介されていないけれど、実際の犯罪捜査・司法の場で使われる表現等も、今回はいくつかご紹介したいと思います。
※日本語の部分をクリックすると事件がわかる・警察用語集(毎日新聞)他、日本語の詳細を確認できるページにジャンプします。また同記事説明にて出てきた言葉等も、関連用語としてご紹介しています。
か行
- 科捜研 (かそうけん)
科学捜査研究所のことで、全国の警察に置かれている。捜査部門からの依頼を受け、専門の職員が鑑定や検査に当たる。
Crime scene investigation, forensic investigation - 機捜(きそう)
機動捜査隊。事件が発生すると、いち早く現場に駆けつけて目撃者探しなどの初動捜査に当たる。
First responder, first team on the scene - キャリア警察官
国家公務員総合職試験をパスし、警察庁に採用された職員。
Police staff and officers who passed the civil servant exam - 警察庁(けいさつちょう)
全国の警察をまとめている国の行政機関。刑事、交通、警備など各分野に関する制度の立案や予算の策定のほか、広域犯罪の連絡・調整などを担う。映画やドラマでは「サッチョウ」と呼ばれることもある。
National Police Agency- 警視庁(けいしちょう)
「警視庁」とは、日本の首都である東京都の警察(警察署・警察官など)を管轄している警察本部。(中略)本部が置かれている土地の旧称(外桜田門)から、「桜田門」という隠語で呼ばれていることも、一般的に知られている。(ホームメイト用語辞典)
Metropolitan Police Department
- 警視庁(けいしちょう)
- 交番(こうばん)
交番は複数の警察官が交代で勤務し、管轄エリアの110番対応やパトロールなどに当たる。
Koban or Japanese police box, a neighborhood police box- 駐在所(ちゅうざいしょ)
駐在所は住居が併設され、そこで暮らしながら1人で業務をこなす。男性警察官が妻と住み込みで働くケースが多く、警察官が巡回などで不在の場合は妻が落とし物の受理や道案内などをする。警察庁は全国の警察に家族の帯同を推奨する通達を出していたが、共働き世帯の増加などもあり2019年に通達を廃止している。
Chuzaisho or neighborhood police station operated by one police officer
※ 駐在所及び交番の英語表現については、追加説明が以下にございます。併せてご確認下さいませ。
- 駐在所(ちゅうざいしょ)
- 現場(げんば・げんじょう)
現場とは、事件や事故などが発生した、その場所のことである。何が起きたかによって「事件現場」「事故現場」と呼ぶ。警察では「現場」を「げんじょう」と読むこともある。(ホームメイト用語辞典)
site of incident - ゴタ
けんかや、もめ事などのトラブルのこと。
Altercation, conflict, scuffle, row
※ 駐在所及び交番の英語表現
交番は日本独自の警察システムですが、海外でも「KOBANシステム」として知られており、国際語にもなっているとのこと。(世界で人気の日本の交番(KOBAN)――「おもてなし」とクール・ジャパンの象徴 2014年10月13日 THE PAGE / Yahoo ニュース)
警察官の住居が併設された施設である駐在所は、2024年 4月1日時点では全国に5,923か所設置されていますが、過疎化や老朽化に伴い、移動交番の導入など時代に合わせた地域防犯の形へと再編が進んでいるそうです。
なお、オーストラリア英語では交番を Cop Shop と言ったりすることもある様です。
※alibi について
被疑者が現場に来られる状態にあったかどうかの証明=現場不在証明 を意味するアリバイ / alibi は、実は英語表現から来ています。
from the Cambridge dictionary
alibi noun
proof that someone who is thought to have committed a crime could not have done it, especially the fact or statement that they were in another place at the time it happened:
その他の警察用語(か行)
引用している警察用語辞典などのサイトでは紹介されてませんが、実際の犯罪捜査・司法の場で使われる表現として、以下用語もご紹介します。
- ガサ入れ
家宅捜索 / 捜索差押
https://keijibengo-line.com/post-9558/
raid, search - 鑑識
crime scene investigation (team) - 凶器
Deadly weapon, instrument of harm/death - ゲソ(足跡)
trace or trace evidence
さ行
- サンズイ
汚職事件。「汚」の字のサンズイから。
Embezzlement in Japan by usually a civil servant - SIT (シット、エス・アイ・ティー)
警視庁刑事部捜査1課で、誘拐や人質立てこもり事件を担当する特殊犯捜査係の略称(Special Investigation Team)
Special victims’ unit that handles kidnapping and holdups - 地取り(じどり)
事件発生後に現場周辺で行う聞き込み捜査のこと。
canvass the neighborhood/area,
なお、警察の組織(捜査○課)や階級は、国や組織によって呼び方が異なる為、都度確認の上 訳す必要があります。
警察用語の英訳
データベース化
ミーハングループは、日本国内/国外問わず、裁判や捜査など司法に関わる分野での通訳や翻訳を数多く手掛けている為、警察用語に関する情報にも常に気を配り、いつ出て来ても対処できる様に、英訳のデータベース化も進めています。
また 警察用語の英訳情報は、例え抜粋であっても皆様のお役に立つのではと考え、今後も継続的に本ブログにてご紹介していく予定です。




