
フランス語辞書 ロベールに「Onigiri」という言葉が、2026年5月に掲載されました。今回の記事では、以前にもご紹介しましたが、英語など他言語の辞典に掲載された日本語由来の言葉を再びご紹介したいと思います。(sayamaによるPixabayからの画像)
フランス語辞書に
掲載された Onigiri
フランス語辞書 ロベール / Dictionnaires Le Robert は、辞書出版社および、同社が発行する権威あるフランス語辞典の総称として知られています。
同社は1951年に、フランスの辞書学者ポール・ロベール(Paul Robert)によって創設されました。
ロベール辞書は、ハーパーコリンズ社との協力による英仏辞典や、独仏辞典、伊仏辞典、蘭仏辞典など、対訳辞典も出版。日本語の対訳辞典としては、小学館ロベール仏和大辞典編集委員会による「小学館ロベール仏和大辞典」が出版されています。
その様な、権威あるフランス語辞書に今年2026年5月、 Onigiri / おにぎり が掲載されました。
Dico en ligne Le Robert / Le Robert Online Dictionary からのキャプチャ
フランスで浸透するおにぎり 仏語辞書に掲載、1個800円でも好調 (2026年6月27日 朝日新聞・有料記事)
おにぎり人気を裏付けるように、フランスでは5月中旬、代表的なフランス語辞書ルロベールに「Onigiri」という言葉が初めて掲載された。「日本語の言葉。味付けした米のボールを海藻ののりで包んだもの」との意味がついた。
国語辞典に「Onigiri」掲載 パリで“おにぎり”ブーム パンの本場でなぜ? ランチ2700円の相場で1個500円の手軽さなどで人気に(2026.08.24 TBS NEWS DIG)
おにぎり / おむすび
三角形をはじめ、俵型や丸型など様々な形にご飯を握る「おにぎり」。しかし「おむすび」と呼ぶ場合もあります。何が違うのでしょうか?
おにぎりとおむすびの違い (2014.06.28 おにぎりJapan編集部)
(前略)一方、その呼び方については地域偏差が存在するようだ。通説では東日本では「おにぎり」、西日本では「おむすび」とされることが多い。しかし『近代文化研究叢書3 おにぎりに関する研究』(小田きく子著)の資料によれば、北海道、関東、四国では「おにぎり」「おむすび」が拮抗、近畿は「おにぎり」が優勢、中部と中国は「おむすび」が優勢で、九州・沖縄では「おむすび」は稀で「おにぎり(にぎりめし)」が大多数を占めるとされる。また、千葉県館山市では俵型を「おにぎり」、三角形を「おむすび」と呼び、形によって呼び名を区別している地域もあるそうだ。
「おにぎり」「おむすび」または「にぎりめし」は、地域による呼び方の違いの様ですが、形によって呼び方を変える場合もあるんですね。
一般社団法人おにぎり協会では「おにぎりとおむすびの呼び方の違いは、家庭・個人レベルの違いである」と同記事で結論付けています。
英語辞典 OED に
掲載された日本語
英語辞典 Oxford English Dictionary (OED) の2025年12月 改訂版に、日本語を起源とする言葉・11単語が追加されたことを、以下記事にて以前ご紹介しました。
「onigiri(おにぎり)」は、オックスフォード英語辞典(OED)では、2024年3月に行われた改訂にて追加・掲載されています。
https://www.oed.com/dictionary/onigiri_n?tab=factsheet#1416142730
そして同サイトの記事 From anime to zen: Japanese words in the OED には「16世紀にまで遡る552の日本語からの借用語が掲載されている」と書かれています。
The long history of contact and mutual influence between Japanese and English has left an enduring legacy on the vocabulary of each language. In the case of English, Japan’s impact on the English lexicon can be observed in several hundred words of Japanese origin recorded in the Oxford English Dictionary (OED).
The OED lists 552 Japanese loanwords in English, dating from as early as the 16th century.
日本語を語源とする
食べ物や料理の英語表現
2024年3月に行われたOEDの改訂時には Words from the land of the rising sun: new Japanese borrowings in the OED と言う記事も、同サイトに掲載されました。
記事にも書かれていますが、2024年3月改訂時には東京外国語大学の投野由紀夫教授とアリアン・ボルロンガン准教授による選定で、23の日本語に由来する単語が追加されたとのこと。
本学教員が協力しオックスフォード英語辞典に新たに23の日本語由来の語が追加(2024.04.02 東京外語大学Website)
同記事では、追加された言葉を幾つかのカテゴリーに分けて紹介しています。
Food and cooking
The oldest word in this batch of new additions is not entirely new to the OED. The noun hibachi, whose earliest evidence of use in English dates back to at least 1863, first entered the dictionary in the 1933 supplement to the 1928 first edition, with the same meaning that it has in Japanese: a large earthenware pan or brazier in which charcoal is burnt, especially in order to warm the hands or heat a room. However, a few decades later, when small, portable, charcoal-heated grills from Japan were introduced to the North American market, they were given the name hibachi, thereby giving rise to a different sense of the word in English. Hibachi also came to be used in North America to refer to a hot steel plate which forms the centre of the table in a Japanese restaurant, and the word later also began to be applied to a restaurant featuring such a hot plate, as well as to the Japanese or Japanese-style grilled food served in such a restaurant.
https://www.oed.com/discover/words-from-the-land-of-the-rising-sun
この記事の、日本語を語源とする食べ物や料理の英語表現の冒頭で紹介されている Hibachi 。
日本で「火鉢」と言えば炭を用いた伝統的な暖房器具をイメージします。しかしOEDの記事でも説明されていますが、アメリカで Hibachi はいわゆる「鉄板焼き」を意味する場合もあり、注意が必要です。
この アメリカにおける Hibachi =鉄板焼き となった理由には、日本人実業家で、ロッキー青木の名で知られる青木 廣彰氏が全米各地で展開した鉄板焼きレストランチェーン「BENIHANA」の存在があります。
ベニハナ創業者の息子ケビン・アオキが父の殿堂入りの功績について語る(2025年1月26日 ディスカバー・ニッケイ)




