混乱を極めるアフガニスタン情勢における、通訳や翻訳者についてのニュース等を今回のブログではご紹介します。
アフガニスタン情勢
AIICの声明
旧支配勢力 タリバン(Taliban)が首都カブールを掌握した事で、混乱を極めているアフガニスタン情勢に対し、AIIC(国際会議通訳者連盟)が、以下声明を2021年8月16日にTwitter他ソーシャルメディアに投稿しました。
Red T とは、リスクの高い環境下での翻訳者や通訳者の擁護を目的とした非営利団体です。
AIICはRed Tと共に、世界各国の政府にアフガニスタンの民間人通訳者を保護するよう要請するとTweetしています。
アフガニスタンにおける
通訳者・翻訳者
アフガニスタンには、駐留していたアメリカ軍を始めとした各国の軍に協力した、アフガニスタン民間人の通訳者や翻訳者が大勢います。
多民族国家と呼ばれるアフガニスタンでは、パシュトー語とダリー語が公用語となっていますが、それ以外にもウズベク語、トルコマン語、バルーチー語、バシャイー語、ヌーリスタニー語、パミール語などが使われています。
これはアフガニスタンが、パシュトゥーン、タジク、ハザラ、ウズベク、トルコマン、バルーチ、パシャイー、ヌーリスタニー、アイマーク、アラブ、キルギズ、ギジルバーシュ、グージャル、ブラーフウイー、及び他の諸民族から構成されているからです。
この多民族・多言語な国家における各国の活動を言語面で支えていたのが、アフガニスタンの民間人通訳者や翻訳者です。
ロイター(Reuters) は
米国防総省のカービー報道官は17日、今後数週間でイスラム主義組織タリバンが制圧したアフガニスタンからできる限り多くの米国人や米政府に協力したアフガニスタン人通訳らの国外退避に尽力すると言明した。(2021年8月17日)
https://jp.reuters.com/article/afghanistan-conflict-airport-idJPKBN2FI0Q4
と記事にて発表しています。
Sky News Australia も2021年8月18日に、この件についての報道動画をYouTubeに投稿しました。
国際社会における
通訳者・翻訳者
紛争地域における人々の安全確保は、職業に関係なく大事な事は大前提ですが、通訳者や翻訳者はサポートしていた側が劣勢になった際、命を狙われる危険性が高いと言われています。
それだけにアフガニスタンに残る多くの民間人通訳者、翻訳者に対する救出や適切な対応が、1日も早く各国にて行われる事を切に願うばかりです。