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外出自粛 / 巣ごもり / Stay Home

新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大を防止する為の、緊急事態宣言が2020年4月7日に発表されました。東京を始めとする7都府県を対象に5月6日まで実施されます。

今回のミーハングループ・ブログでは、緊急事態宣言に伴う外出自粛等に関連した言葉の話題や、この期間をどの様に過ごすかと言った情報をご紹介します。

外出自粛

2020年4月7日に発表された緊急事態宣言は、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県が対象になっています。

そして新型コロナウイルス感染拡大を防止する為には「人と人との接触 7割~8割削減」する事が求められています。

安倍首相が緊急事態宣言 7都府県対象 効力5月6日まで
NHK News Web 2020年4月7日
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200407/k10012373011000.html

さらには人との接触を減らす為、出来るだけ外出を自粛し自宅等で過ごす事が求められています。

この様な状況を、最近ネットやメディアでは「巣ごもり」と言う言葉を使って表現している様です。

新型コロナ 感染拡大による外出自粛で「巣ごもり消費」広がる
NHK News Web 2020年4月4日
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200404/k10012367671000.html

巣ごもり / Stay Home

「巣ごもり」の本来の意味は「鳥などが巣にこもること」ですが、そこから転じて「休日に外出を控え、自宅で過ごすこと」と言った意味でも使われる様になり、現在の新型コロナウイルス感染拡大防止の為の外出自粛でも使われています。

つまり「巣ごもり」は、いわゆる外出自粛を呼びかける英語でのスローガン「Stay Home / Stay at Home」の日本語版とも言えるでしょう。

しかしこの「巣ごもり」には、「外出自粛の状況をどう快適に自宅で過ごすか?」と言ったポジティブな意味合いも、含まれている気がします。

言葉は、前後の文脈や状況で意味合いやニュアンスが変わってきます。「巣ごもり」を英語に訳すのであれば、現在であれば「Stay Home / Stay at Home」でも良いかも知れません。

Homeは「お家」的なニュアンスも含まれますし、自分のすみか、安全で守られらる場所と言った感じもありますから。

でも、より「巣ごもり」のニュアンスを出したいのなら、前後の文脈や状況により左右はされますが、一例として、以下の様な言葉が上げられると思います。

  • Biding one’s time doing XYZ
  • Entering a second hibernation XYZ

状況や状態を強く印象付ける以下の様な言葉を用いるのも良いかも知れません。

  • Sitting tight:直訳すると座ってじっとして動かないこと。意味は自粛と同じで、行動などを控えること、つつしむこと
  • Lying low:直訳すると大きな行動には出ない事。意味は自粛。なるべく何もしないようにすること。少しだけsitting tightを和らげた印象もあります。
  • Hole up (in a cabin in winter) :直訳するどこか穴みたいな所に入って待つこと。意味はどこかにこもり、人との接触を大方、あるいは全て(一定期間)断つこと。

因みに「巣ごもり」を表す言葉には「Nesting」もありますが、金融業界では「貯金や投資などを育てる」と言う意味でよく使われたり、IT業界ではプログラムの構造が再帰的に繰り返されて記述される事を「Nesting」と言ったりするで、使用する状況や相手によっては誤解を招く事も多く、避けた方が良いかと思います。

あなたならこの「巣ごもり」を、どの様に別言語に訳しますか?

Quarantine

「巣ごもり」以外にも、新型コロナウイルスに関連する様々な表現は、英語でもあります。

例えば新型コロナウイルス感染拡大防止の為の隔離(外出自粛も含む自己隔離も含め)に関しては、「Social Distancing」と共に「Quarantine」も、ソーシャルメディアでは良く使われています。

また緊急事態宣言は「State of emergency」または「National emergency」と訳しますが、日本の「緊急事態宣言」は、他英語圏諸国とは少し内容が異なりますから、状況によっては注釈が必要かも知れません。

日本語でも、英語でも、他言語でも、この新型コロナウイルス感染拡大に伴い、今までは余り日常会話では使われなかった様々な言葉が、メディアや会話でも使われる様になりました。

どの様に別言語に訳すか?どう訳したら言葉に込められたニュアンスや意味合いを、伝える事が出来るか?メディア等をチェックしながら、考えてみるのも良い勉強になるかも知れません。

当ブログの新型コロナウイルスに関連する全ての記事は、ブログタブ「COVID-19関連用語」にてご確認頂けます。

外出自粛期間の過ごし方

既にソーシャルメディア等では、この新型コロナウイルス感染拡大防止の為の外出自粛期間を快適、または有意義に過ごすための様々なアイディア動画や情報が掲載されています。

例えば、多くのダンサーは自宅での様子やレッスンを動画で公開。ファン等と共有しています。

また多くの俳優やポップスター、スポーツ選手が、自宅での過ごし方をソーシャルメディアで紹介しています。

こういう動画をチェックするのも、外出自粛期間を楽しく過ごす1つの方法かも知れませんね。

このミーハングループのブログでも、世界の様々な場で活躍する人が「この外出自主期間をどの様に過ごしているのか」をご紹介する記事を、掲載する準備をしています。どうぞお楽しみに。

通訳者向けオンラインセミナー

外出自粛期間を有意義に過ごすため、今までできなかった勉強等をオンライン学習等で行う人も、現在増えている様です。

国際会議通訳者連盟・AIICでも、様々な通訳者の為のオンライン・セミナーを行っています。4月17日にはAIICメンバーのMs. Maha El-Metwallyによる無料セミナーがZoomであります。

Maha El-Metwally Website
https://www.cultural-bridges.co.uk/

ノートテイキング・セミナー

さらに5月20日には AIICアメリカ支部長で元国連スタッフ会議通訳者のDavid Violet氏が、通訳のノートテイキングのセミナーを行います。

David Violet氏は、1988年からアメリカ国務省認定会議通訳者を務めており、最近の実績としてはスタンフォード大学専属会議通訳者、マーク・ザッカーバーグ氏や、International Women of Courage Award(IWOC Award)でのメラニアトランプ大統領夫人の通訳、グローバル気候行動サミットでカルフォルニア知事などの通訳などが上げられます。

Website
https://www.davidviolet.com/
AIIC page
https://aiic.net/directories/interpreters/4258

この動画は、2019年7月に公開されたDavid Violet氏のノートテイキング・コースの様子です。

5月20に行われるDavid Violet氏の、オンライン・ノートテイキングセミナーにご興味のある方は、以下リンクより申込が出来ますので、ぜひチェックしてみて下さい。

また、ミーハングループでも現在通訳や翻訳者及び、通訳や翻訳の勉強をしている人を対象にしたセミナーの実施を検討しております。こちらは詳細が決定し次第、このブログやミーハングループ・ソーシャルメディア等にてお知らせ致します。

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