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新型コロナウイルスに関連する表現:新しい生活様式 関連用語 2 

先日、当ブログにて新型コロナウイルスに関連する造語や新語、様々な新しい表現についてご紹介しました。また新型コロナウイルスに関連した、医療用語以外の日本語表現を、ミーハングループ流に英訳したものも掲載致しました。

今回は、その第2弾として緊急事態宣言解除の首相会見で使われた言葉を中心に、新しい日常に関連する日本語表現を、ミーハングループ流に英訳したものをご紹介致します。

「これだけが正解」
と言う事がないのが
翻訳・通訳

2020年5月25日、新型コロナウイルス感染拡大防止の為の、緊急事態宣言が全国で解除となりました。

今回のミーハングループ・ブログでは、緊急事態宣言解除の首相会見で使用された日本語表現を幾つか選び、ミーハングループ流に英訳してみたいと思います。

前回のブログにも書きましたが、言葉は「これだけが正解」と言う事はありません。人や、文章、話の流れにより意味や使い方は変わりますし、時間と共に意味が変わったりする場合もあります。また場所や状況、環境によって使用する言葉が変わる場合もあります。

特に政府関連の表現の場合、担当省庁が定める各言語における表現(訳)が、発表される場合もあります。新型コロナウイルスに関連する医療用語等は、厚生労働省が出している他言語訳表現を定訳とし、使用される場合もあります。
厚生労働省 About Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)


ですので、今回紹介する訳はあくまで2020年5月時点での「ミーハングループ流」の訳になる事、ご理解頂ければ幸いです。なお、ミーハングループの英訳については、当社はアメリカ・ニューヨークにもオフィスがある為、ニューヨークで使われる英語を基本とし、訳出をしています。(訳出監修:右田アンドリュー・ミーハン)

緊急事態宣言解除の
首相会見で使われた表現
(日→英訳)

解除基準(新型コロナウイルス感染拡大防止の為の緊急事態宣言解除基準)

  •  Reopening benchmark

基本的対処方針(新型コロナウイルスに対する政府の基本的対処方針) 

  •     Basic policy 
  •  Basic policy on COVID-19 

段階的緩和・段階的に緩和 

  • 用例:外出自粛要請等について、おおむね3週間ごとに地域の感染状況などを評価して段階的に緩和する 
  • Re-opening in phases 
    ※緩和は通常 relaxation と訳されますが、この場合は経済の緩やかな再開を意味するので reopening としました。 

真水 

  • Coronairus or COVID-19 stimulus 
     ※「真水」は様々な用法・定義が存在する言葉であり、厳密に定義された経済用語ではありません。実際に使われる予算と言う意味合いで Fiscal spending や Fiscal expenditure と訳される場合もありますが、経済生産を押し上げる政策として準備・注入する追加予算と言う意味で、今回はこの訳としました。因みにJapan Timesでは stimulus package としています。 

感染拡大予防(防止ではなく予め防ぐ為の対策) 

  • Measures and implementations to prevent contracting coronavirus. 

自粛要請

  •  Executive order(s)  

営業自粛要請

  • Executive order for businesses 
  • Executive order for the workplace and for business owners 
    ※自粛は、誰・何に対して言ってるのかで表現が変わります。

和製英語
カタカナ語

接待を伴う飲食店

接待を伴う飲食店 とニュース等では表現されていますが、いわゆる「キャバレー・クラブ(キャバクラ)」や「ホスト・クラブ」「ホステス・バー」は、英語ではありません。

キャバレーはフランス語の Cabaret に由来している様ですが、フランス語における Cabaret は、ダンスやコメディショーなどパフォーマンスをする舞台のあるレストランや、ナイトクラブの事を指していますので、日本語の「キャバレー」とは意味合いが異なります。

さて「接待を伴う飲食店」ですが、英語に訳す場合は Night clubs or night club establishments that serve food and beverage となります。因みにnight clubは、文字通り夜に人々が集う場所と言う意味なので、日本語では別の名称や言い方が使われている様々な場所を含むことにもなります。

ライブハウス

「ライブハウス」も和製英語になります。英語の場合は music venue, music club, night club, または演奏される音楽のジャンルを頭につけて Rock and Roll Bar, Blues bar, Jazz club などと言う場合もあります。

因みに、日本語ではコンサート等の事を「〇〇のライブ」と言ったり、「ライブを観に行く」と言ったりもしますが。英語の場合は live show, live performance, または show, concert, または gig と表現する場合もあります。

データダイエット

新型コロナウイルス感染拡大防止の為、現在多くの学校ではオンライン授業が行われていますが、授業の動画など情報量の多いデータがネット回線を圧迫しない様に、通信量を減らす事を「データダイエット」と言うそうです。しかしこれも和製英語です。

この様な表現は英語にはなく、もしデータダイエットと言う言葉自体を英語で説明する必要があれば、以下の様に訳すのが良いのではないでしょうか。

  • Data diet
    a new Japanese term
  • To conserve bandwidth on an online meeting platform, particularly when the meeting involves multiple participants. (ie, bandwidth conservation)

無観客配信

英語ではインターネットで配信されるコンテンツ全般は、Webstream と呼ばれる事が多いです。日本語で言うのならば「ネット配信」的な使われ方でしょうか。

その中でも、事前に録画されたモノを配信する場合は Pre-recorded webstream 。実際に行われたイベントを収録して配信する場合は pre-recorded live event などと言う場合もあります。また生配信は Live stream と表現されます。

会場やスタジアム等に観客を入れず、テレビやインターネットで配信されるショーやゲームの事を、無観客試合、無観客配信ライブなどと日本語では言ったりしますが、英語ではあえて「無観客」である事をアピールする事は少ないです。

なぜならば、コンサートを行う会場や、試合を行うスタジアムに観客は居なくても、配信や放送されるモニターの向こう側には視聴者=観客はいると解釈するからです。

面白いですよね。日本語の場合は新型コロナウイルス感染拡大防止の為の対策と言う事もあるのでしょうが、会場に人が居ない事、つまり「無観客」に焦点を当てているのに対し、英語の場合はモニターの向こう側の観客に意識が向いている訳です。

とは言え、スタジアムや会場が「無観客」である事を、あえてアピールしたり、説明する場合は、英語では Empty が使われる事が多い様です。

無観客配信ライブであれば live streamed concert from an empty 〇〇 (会場名・例 CBGB)、無観客配信試合であれば live streamed game from an empty 〇〇 (会場名・例 Yankee Stadium) となるかと思います。


日本も緊急事態宣言が解除され、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐ為の新しい生活様式・新しい日常が始まっています。

それに伴い、様々な新しい表現も次々メディアやネットに登場しています。ミーハングループは今後もこのブログにて、新しい日常や新型コロナウイルスに関連する新しい表現、言葉、言い回しを紹介してまいります。

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