ブログ 翻訳 言語 通訳

Prison Slang / 刑務所で使われる隠語 ~通訳者の視点~

ミーハングループは、裁判や犯罪捜査など司法に関わる分野での通訳や翻訳を数多く手掛けています。そこで今回は刑務所などでよく使われる英語のスラングを、幾つかご紹介したいと思います。Bettina NørgaardによるPixabayからの画像)

警察で使われる用語
シリーズ

ミーハングループは、国内外を問わず裁判や犯罪捜査など司法に関わる分野での、日英/英日 通訳や翻訳を数多く手掛けています。

その為、例えば犯罪の関連する裁判や警察の犯罪捜査等で、容疑者や証人が使う「隠語」や警察が使う「警察用語」についても、通訳や翻訳を行うにあたり、ある程度の知識が必要となります。

これを受けて本ブログでは、日本の警察で使われる用語の英訳を、現在シリーズにてご紹介しています。

この「日本の警察で使われる用語の英訳シリーズ」は、今年2026年よりスタートしたのですが、開始直後に社内から「逆のパターンについても紹介してはどうか」と言う意見が上がりました。

つまり英語での隠語=特定の社会、範囲内でだけ通用することばの紹介です。

隠語の場合、地域差が大きかったり、内容によっては公表できないケースもあるのですが、「刑務所で使われる隠語」= Prison Slang は既に英語にて他メディアで紹介されているケースも多い為、検討した結果、これに和訳をつけてご紹介する事に致しました。

なお Prison Slang も言葉の数が多いので、アルファベット順に幾つかの用語を選んでご紹介、今後シリーズにて展開してまいります。

Slang

「日本の警察で使われる用語の英訳シリーズ」では、隠語の事を「英語では Code と訳す事もある」とご紹介しましたが、もちろん他の表現もあります。その1つが Slang です。

Slang / スラングは、最近ではカタカナ語でも使われる事が多く、意味を理解していらっしゃる方も多いとは思いますが、念のため英語と日本語、両方の意味を調べ直してみました。

from the Cambridge dictionary

slang noun
very informal language that is usually spoken rather than written, used especially by particular groups of people:

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/slang

デジタル大辞泉 / コトバンク より

スラング(slang)
特定の社会や階層、または、仲間の間だけに通じる語や語句。俗語。卑語。

https://kotobank.jp/word/%E3%81%99%E3%82%89%E3%82%93%E3%81%90-3156800

両方とも「隠語」と似た様な意味ですが、仲間同士以外の人には意味を知らせない目的で、あるいは互いが仲間同士であることを認めあう目的で使用する、特定の社会、範囲内でだけ通用することば である「隠語」に対して、Slang / スラングは「隠す事や仲間として認めること」が主たる目的で使用するわけではない様です。

俗語・卑語と言う表現も紹介されていますが、身内言葉や仲間言葉と言い換える事も出来るかも知れません。

ただ 結果としてSlang / スラングは、仲間や身内=特定のグループ以外にはわからない表現でもありますし、この Slang / スラングが分からない=仲間ではないと判別する1つのツール、つまり「隠語」的な使われ方をされる場合もあると思います。

Prison Slang /
刑務所で使われる隠語

それでは Prison Slang 最初となる A 、そしてBが頭文字となるの言葉を幾つか選んでご紹介します。

参考サイト https://www.communitylawfirm.com/blog/prison-slang-guide

因みに、ここでご紹介するのは Prison Slang としての意味及び和訳です。一般的な表現では「別の意味」となる言葉もあります。また、Slang は仲間内の言葉の為、場所やグループによっては異なる表現が使われる場合もあります。ご承知おきくださいませ。

Prison Slang
- A -

  • AB
    Aryan Brotherhood. A well-known fierce white supremacist gang. Membership by invite only. 
    白人至上主義ギャング組織、白人至上主義の反社会的勢力 / アーリアンブラザーフッド
  • AGITATOR
    An inmate who goes out of his way to start fights between other inmates just for sheer enjoyment.
    ただ単に楽しむためだけに、わざわざ他の受刑者同士の喧嘩を仕掛ける受刑者のこと
  • ALL DAY
    Common term for a life sentence. 
    終身刑
  • ALL DAY AND A NIGHT
    A life sentence without parole. / LWOP
    絶対終身刑(仮釈放のない終身刑)

Prison Slang
- B -

  • BATS
    Cigarettes. 
    タバコ / モク(スラング)
  • BACK DOOR PAROLE
    Dying while in prison. 
    刑務所内で亡くなる
  • BB FILLER
    Body Bag Filler; often used to describe a prisoner who is very sick. 
    病気でかなり弱っている受刑者
  • BEAN SLOT
    The food delivery slot in a jail cell door. 
    居房の扉にある食事を通す穴 / ビーンスロット 
  • BID
    Another term for a prison sentence. 
    懲役刑の別称 / 実刑
  • BINKY
    Due to the difficulty of smuggling syringes into prison, a binky is a homemade syringe that is made out of an eyedropper, a pen shaft, and a guitar string. 
    刑務所への注射器の持ち込みは困難であるため、点眼のスポイト・ボールペンの軸・ギターの弦で手作りした注射器のこと
  • BLUES
    Prison outfit. Name derived from the color of the clothes, which are often blue. 
    囚人服。受刑者のユニフォームの色が由来
  • BO-BOS
    Prison-issued sneakers that inmates wear.
    受刑者が履く刑務所支給のスニーカー
  • BOOKS
    1. Stamps. In certain facilities, books of stamps are used as currency.
    2. An inmate’s trust account, money held by the state for their purchases at commissary. 
    1)切手。切手は通貨としても使われる。
    2)受刑者の預金口座。その刑務所を所轄する州政府が務所内コンビニで購入に使う現金をおく口座。
  • BOSS
    A term used by inmates to refer to officers working as guards. 
    警備担当の刑務官
  • BRAKE FLUID
    Psychiatric medications including liquid Thorazine.
    液体ソラジンなどの精神病の薬 / ブレーキフルイッド
  • BROGANS
    State-issued work boots that inmates are required to wear.
    州が支給する刑務所での作業用ブーツ / ブローガン
  • BROWNIES
    People who work in the kitchen who often wear brown outfits.
    キッチンスタッフのこと。ユニフォームが茶色であることが多い為
  • BULLET
    A one-year prison sentence. 
    刑期が1年のこと
  • BUNDLE
    A small package containing drugs or tobacco.
    薬物やタバコ入った小包み
  • BUNKIE
    A cell roommate. 
    居房でルームシェアする相手 
  • BUCK ROGERS TIME
    A prison sentence with parole very, very far in the future. 
    釈放時期がかなり先になる刑期 / バックロジャーズタイム

最後の BUCK ROGERS TIME は、1979年3月にアメリカで公開された映画及び、同年9月から1981年4月までアメリカ NBCで放送されたSFアドベンチャーテレビシリーズ「Buck Rogers in the 25th Century」に由来する表現です。

「Buck Rogers in the 25th Century」は、冷凍睡眠の故障で500年後の未来に目覚めた宇宙飛行士バック・ロジャースの活躍を描いた作品とのこと。

つまり「冷凍睡眠の故障で500年後の未来」に行ってしまった主人公バック・ロジャースにかけて「釈放時期がかなり先になる刑期」と言うスラングになった様です。

関連記事

-ブログ, 翻訳, 言語, 通訳
-, , ,