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9人の翻訳家

映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』はご存知でしょうか?日本では2020年1月に公開された映画で、珍しく「翻訳家」及び「翻訳」にまつわる事柄が、物語のキーとなっているミステリー映画です。

実はこの作品は、世界的人気の小説を翻訳する際に起きたエピソードを基に制作されました。今回はこの映画についてや、実際の翻訳や通訳時における秘密保持についてのお話などを、ご紹介します。

映画「9人の翻訳家」の
基となったエピソード

映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』のストーリーは、人気小説「ロバート・ラングドン」シリーズの4作目「インフェルノ」の出版時に行われた、翻訳にまつわる驚くべき対策が基になっています。

大ヒットとなった「ダ・ヴィンチ・コード」を含む、作家ダン・ブラウンの小説「ロバート・ラングドン」シリーズは、当時大人気でした。

「インフェルノ」は2013年に出版されましたが、翻訳時に海賊行為と違法流出を恐れた出版元が、著者ダン・ブラウンの同意のもと、各国の翻訳家たちを秘密の地下室に隔離して翻訳を行ったです。

この前代未聞のエピソードは、イギリスのタブロイド誌デイリーメールによって報じられ、世に知られる事になりました。

因みに、小説「インフェルノ」は大ヒットとなり、「ダ・ヴィンチ・コード」と同様にトム・ハンクス主演で映画化され、2016年に公開されています。映画「インフェルノ」についての詳細は、以下映画.com にてご確認頂けます。

映画.com「インフェルノ」特集ページ
https://eiga.com/movie/55374/special/

また小説「インフェルノ」を含む「ロバート・ラングドン」シリーズについては、以下ダン・ブラウン公式サイトにて紹介されています。

ダン・ブラウン公式サイト
https://www.danbrown.jp/

映画・9人の翻訳家
囚われたベストセラー

作家ダン・ブラウンによる小説「インフェルノ」の翻訳版を出版する際に、翻訳家たちを秘密の地下室に隔離したと言う実際のエピソードを基に作られた映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』。

フランス語で書かれた「デダリュス」を各国語に翻訳する作業は、完全密室で行われますが、原書10ページがネットに流出する事から事件が起きます。

予告編・動画

Story

舞台はフランスの人里離れた村にある洋館。

全世界待望のミステリー小説「デダリュス」完結編の世界同時出版のため、その洋館の地下に隠された要塞のごとき密室に、9カ国の翻訳家が集められた。

彼らは、外出はおろかSNSや電話などの通信も禁止され、毎日20ページずつだけ渡される原稿を翻訳していく。

ところがある夜、出版社社長の元に「冒頭10ページをネットに公開した。24時間以内に500万ユーロを支払わなければ、次の100ページも公開する。要求を拒めば、全ページを流出させる」という脅迫メールが届く…


原題:Les traducteurs
配給:ギャガ株式会社
劇場公開日:2020年1月24日
上映時間:105分
映画公式サイト
https://gaga.ne.jp/9honyakuka/

ミステリー小説「デダリュス」完結編の世界同時出版のため、集められたのは、ロシア語、イタリア語、デンマーク語、スペイン語、英語、ドイツ語、中国語、ポルトガル語、ギリシャ語の翻訳家9人。

この映画での主な言語は「フランス語」ですが、英語や他言語も登場します。

字幕翻訳を担当されたのは、原田りえさん。

原田さんは、3年間ヨーロッパに留学、さらに4年間南米で生活をされ「英語」「フランス語」「スペイン語」「ポルトガル語」を学ばれたとの事。だからこそ、多言語な本作の翻訳にも対応できたのでしょう。

字幕翻訳を担当された原田りえさんのWebsite
https://www.rieharada.com/

なお、映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』公開時に行われた、小説「インフェルノ」の日本語翻訳を手掛けた文芸翻訳者の越前敏弥氏と、原田りえさんとのトークイベントの様子を、以下リンクにて読むことができます。

10人目の翻訳家になりかけた!?翻訳者が明かす裏話 多言語ならではな驚きの字幕付けエピソード『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』(Website 映画の時間より)
https://movie.jorudan.co.jp/news/jrd_200129_03/

「9人の翻訳家」
DVD / 配信

映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』は、現在DVD他が販売されている他、Amazon Prime等 動画配信でも御覧頂けます。

新型コロナウイルスの感染拡大、及び緊急時単宣言等により厳しい日々が続きますが、こんな時だからこそ、ご自宅にて映画等を観て楽しむの良いかと思い、本作を今回はご紹介しました。

映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』についての詳細は、以下公式サイト等にてご確認下さいませ。

通訳/翻訳における
守秘義務について

翻訳者や通訳者は、業務を通じて、政治的な重要機密に触れる事もあります。

また医療や、司法の場での通訳・翻訳でも個人のプライバシーを含む重要情報に触れる事もありますし、企業の通訳/翻訳でも社外秘情報等に触れる事もあります。

映画『9人の翻訳家』の基となった「インフェルノ」出版時の翻訳エピソードは、翻訳業界でも稀な話ではありますが、通訳者や翻訳者が訳した内容を、クライアントの了承もないまま、大っぴらに外で話す事は、許される事ではありません。

通訳/翻訳会社が、業務受注の際にクライアントと「守秘義務契約」を結ぶことは基本ですし、必要であれば別途「機密保持」の為の契約を結ぶこともあります。また、ミーハングループでは登録通訳/翻訳者とも個別に「守秘義務契約」を結んでいます。

さらに「機密保持」や「守秘義務」を厳重に行う必要がある通訳案件(例:スキャンダルや大型訴訟など)では、業務を受注した通訳/翻訳会社がクライアントと「守秘義務契約」を結ぶことはモチロン、当日現場にて通訳を行う通訳者が、クライアントと「守秘義務契約」を別途結ぶ場合もあります。

業務上、知り得た情報に対する「守秘義務」や「機密保持」と言うと、医師や弁護士の方々をイメージされる方が多いと思いますが、実は翻訳者・通訳者の業務も、守秘義務と密接な関係にあるのです。

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