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超サイヤ人 / スーパーサイヤ人 ~あなたならどう訳す~

コンテクスト(文脈・背景情報)を共有している人であればスグに理解出来るけど、共有していない・理解していない人にとっては全く意味が不明となる比喩的表現。今回の記事では、実際の通訳現場で出てきた比喩的表現の1つ「超サイヤ人 / スーパーサイヤ人」を どの様に訳したか?弊社代表で英日/日英通訳者 右田アンドリュー・ミーハンの実例を交えて紹介します。

超サイヤ人 /
スーパーサイヤ人 とは

コンテクスト(文脈・背景情報)を共有している人であればスグに理解出来るけど、共有していない・理解していない人にとっては全く意味が不明となる比喩的表現。

今回の記事では、実際の通訳現場で出てきた比喩的表現の1つ「超サイヤ人 / スーパーサイヤ人」を どの様に訳したか?弊社代表で英日/日英通訳者 右田アンドリュー・ミーハンの実例を交えて紹介します。

念のために、改めて「超サイヤ人 / スーパーサイヤ人」についてご紹介すると、漫画家 鳥山明氏のマンガ「ドラゴンボール」等に登場する架空の人種「サイヤ人」が、戦闘力上昇のために変身した姿が「超サイヤ人 / スーパーサイヤ人」とのこと。

超サイヤ人 / すーぱーさいやじん (ピクシブ百科事典)

『ドラゴンボール』に登場するサイヤ人の変身形態。大幅に戦闘力が上昇する。逆立った金髪と全身から迸る金色のオーラが特徴的。

https://dic.pixiv.net/a/%E8%B6%85%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%A4%E4%BA%BA

「ドラゴンボール」シリーズは、ご存知の通り世界的にも知られる大人気 漫画/アニメコンテンツです。2024年3月 作者の鳥山明氏が亡くなった際には、そのニュースを世界各国のメディアが報じました。

比喩的表現の
意図を理解する

「ドラゴンボール」は、世界的に知られたコンテンツではありますが、そこに出てくる「超サイヤ人 / スーパーサイヤ人」を比喩的表現で使った場合、伝えたい内容=意図を理解する人はどれくらい居るでしょう?

例え日本人ばかりであったとしても、集まった人々の年代や趣味嗜好、また「場」によっても、その比喩表現が意図する意味が伝わらない場合もあります。

この「超サイヤ人 / スーパーサイヤ人」を比喩的表現で使った発言は、弊社代表で通訳者の右田アンドリュー・ミーハンが、通訳として参加した某外資系企業の国際営業会議にて、実際に使われました。

発言者は、各国の営業担当者に対して「活」を入れる為に「1人1人が超サイヤ人になるんだ!」と、この比喩的表現を発したとのこと。

この場合「超サイヤ人」は、個人や組織のレベルアップを意味していると右田は理解し We need to level up / We need to power up !! などと訳したそうです。

営業担当等を対象とした、いわゆる体育会系的なノリの、「活」を入れる研修や会議の場合、ウケる日本語、相手との距離を縮める日本語表現もたくさん出てきますが、それをそのまま訳してもコンテクストを共有しない人々には伝わりづらい場合もあります。

その為、ウケる日本語/相手との距離を縮める日本語表現が出てきた場合、それにあった英語表現を用いる必要があります。

また、この様な発言を訳す際には パラフレーズ / Paraphraseはモチロン、マンガやアニメ、サブカルチャー的な雑学も必要になります。

通訳者からのTips
雑学も結構大事

企業によって営業会議のスタイルは様々です。

外資系でも日本で研修する場合は、日本人の身近なところにアピールするためにマンガや映画のキャラクターや台詞が、比喩的表現等で出てくる事が時々あります。

また鉄腕アトム、ドラえもん、ドラゴンボール、ジブリ系のキャラクターやエピソード等は、一般的なビジネスの場でも比喩的表現含め話題に出てくる事もあります。

だいぶ前の話ですが、とある医療系組織のイベントのゲストスピーカーに、元巨人軍の選手が登壇した事がありました。

その時は、女性の通訳者と組んで2人体制で通訳を行ったのですが、お相手の方はお堅い高官級会議等の通訳を主に手掛けている、親に漫画を読ませてもらったことが無い様な超真面目な方でした。

その為、イベントのメインの部分、いわゆる一般的な国際会議的な部分の通訳は、彼女も問題無く対応出来ていたのですが、元巨人軍の選手のゲストスピーチの通訳になると急に暗雲が立ち込め...

なぜかと言うと 元巨人軍の選手は 同スピーチにて、イベントに集まった同年代の男性が楽しめる様に、ご自身の野球経験にアニメ「巨人の星」のエピソードや少年漫画の話などを交えた、いわゆるウケる話をされたからです。

こう言う話は、コンテクストを共有していないと訳すのに苦労しますし、ぶっつけ本番では厳しいモノがあります。その点、私は「巨人の星」を始め、そう言ったマンガに子供の頃から慣れ親しんでいましたから、急遽、元巨人軍の選手のスピーチは全て私が通訳を担当し、その場をすり抜けたのを覚えてます。

思わぬところで、私の雑学(マンガ好き)が生きたエピソードでした。

それから最近では「ラスボス」「ダンジョン」「コアクリスタルを守る」「バトル」など、いわゆるゲーム関連の言葉を、一流企業のマーケティングや営業の会議でも良く耳にする事があります。世の中の一般常識もだいぶ変わってきた証拠ですかね。

右田アンドリュー・ミーハン

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