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気持ちを伝える誉め言葉 〜異文化コミュニケーションの視点から〜

日本文化と英語 / 海外文化の違いで、良く言われることのひとつに「誉める」があります。そこで今回は異文化コミュニケーションの視点から「誉める」英語の表現を幾つかご紹介したいと思います。Jill WellingtonによるPixabayからの画像)

日本人は
余り褒めない?

最近は少し状況が変わってきた様にも思いますが、日本の文化では相手を褒めることが少ないと言われています。

理由は様々ですが、「謙虚」「謙遜」文化が理由と言う説もあります。

確かに日本の社会では、自分がなし得た事を声高に言ったりすると「自慢をしている」と良くない印象を持たれたり、成功しても謙虚でいないと「鼻にかけている」と批判されたりします。

もちろん、やりすぎな「自慢」や「尊大な態度」は、どの国でも嫌がられますが、誰かが良い事をしたり、良い結果を出したり、成功をした場合、相手の健闘を称え褒める事は、悪い事ではありません。

特に、現在は日本の企業で働く外国人の方も多くなってきています。会社や仕事で相手を褒める事は、異文化コミュニケーションはもちろん、仕事を円滑に進める為にも大事なポイントではないでしょうか?

英語で褒める

仕事や会社と言うシチュエーションで、英語で相手を褒める言葉 / kind words, praise と言えば Great JobGood Work がパッと思いつくと思います。

これ以外では I'm proud of you Nice, Amazing, Wonderful, Fantastic 等々の言葉をシンプルに言う方法もあります。

でも、いつも同じ言葉を使うだけではなく、もう少し褒める言葉のバラエティが欲しかったりもしますよね。

そこで幾つかの英語の誉め言葉を幾つかご紹介したいと思います。

例えば、一緒に仕事をしている相手が良い結果を出した場合や、一緒に仕事が出来て嬉しいと言う場合は Collaborating with you is such a joy. と言うことが出来ます。意訳すると「(一緒にお仕事ができた事は)素敵な体験でした。」と言う感じでしょうか。

Great work on 〇〇 は、単に Great work と言うよりも、「〇〇の件、好評だよ / 評価されてたよ 」と、具体的に相手を褒める事が出来ます。

You’re an asset これは余り聞きなれない表現かもしれませんが、直訳すると「あなたは資産です」となります。

日本語でも「君はわが社の財産だよ」なんて言ったりしますが、「あなたが居なければ、この成功はなかった」や「必要不可欠な人」と言った様なシチュエーションで使うと効果的な言葉です。

もちろん、誉め言葉は相手との関係性もありますし、状況やタイミングも非常に重要ですが、褒める言葉が思いつかないからや恥ずかしいからと言って、何も言わないのは相手をがっかりさせたり、「一緒に喜んでくれないのは自分の事が嫌いなのかな?」や「自分が良い結果を出したから怒ってるのかな?」と不安にさせるので、注意が必要です。

もし言葉が思い浮かばない場合は、Thumbs up (親指をたてたGoodサイン)や、握手など、何らかのアクションで気持ちを伝える方法もあります。

注意が必要な
褒めるポイント

会社や仕事の場も含めて、初めて会った時や会話のきっかけをつかむために、相手を褒める事はよくあります。

その際に、容姿や体形、生まれ持った部分(簡単に変えられないこと)を褒めるのは危険である事は、ご存知の方も多いと思います。

褒めた部分に対して相手がコンプレックスを持っていたりする場合もありますし、日本で良しとされている事も他国では違ったり、褒めているにも関わらず「ボディシェイミング / Body shaming 」と思われたりする事もあるからです。

from Cambridge dictionary

body shaming noun
criticism of someone based on the shape, size, or appearance of their body:

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/body-shaming

IDEAS FOR GOOD より

ボディシェイミング(Body shaming)とは・意味
ボディシェイミングとは、人の見た目を馬鹿にしたり、批判したり、意見を言ったりすることを指す。欧米を中心に多くの批判的な声が上がっている。

「意見を言うのもダメなの?」と思われた方もいるかもしれないが、相手が望んでいない場合、意見を求められていない場合はただ屈辱的な思いをさせるだけなので、ボディシェイミング(外見を値踏みし、相手を馬鹿にする行為)に当てはまる。

https://ideasforgood.jp/glossary/body-shaming/

「鼻が高い」「顔が小さい」「お人形さんみたいに可愛い(=自分の意思がない?)」等は、海外の人から変な誉め言葉として良く上げられます。

これ以外にも「肌が白い」は、日本では肌が白いと七難隠すと言われ、美人の条件=誉め言葉として使われますが、日本人以外にはピンとこない誉め言葉ですし、日に焼けた肌が健康的で美しいと考える人もいますから、その場合は「不健康」と言われたと思われる可能性もあります。

また「若く見える」も、時と場合によっては「子供っぽい」「軽く見られてる」「威厳が無い」と思われる場合もあるので注意が必要です。

さらに「日本語が上手」「箸の持ち方が上手」等も、日本に住んで長い人には言われ慣れている / ウンザリな誉め言葉になる場合もあります。

ここまで書くと「それじゃ、何を褒めたら良いのかわからない!?」となりがちですが、身に付けているモノや自分の意思で簡単に変えられるモノやコトを褒めると失敗は少ないと思います。

こう言った話題を紹介する動画は、沢山ソーシャルメディアに公開されているので、ぜひチェックしてみて下さい。

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