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大谷翔平選手と通訳

今シーズン 最も活躍した選手に贈られる最優秀選手(MVP)に選ばれたアメリカ ロサンゼルス・エンゼルスで活躍する大谷翔平選手。彼を支えた通訳の水原一平氏も、球団が独自に選出した最優秀通訳賞(MVI)を受賞された事が、先日発表されました。

そこで今回のブログでは、通常の通訳とは異なるスポーツ選手に帯同する通訳者について、またプロに任せる事の大切さについて、少しご紹介したいと思います。

大谷翔平選手と通訳

アメリカ ロサンゼルス・エンゼルスで活躍中の大谷翔平選手。様々な賞を受賞し、その活躍は今さらこのブログで紹介するまでも無いほど、素晴らしいものでした。

また、大谷選手をサポートする通訳者の水原一平氏も、球団が独自に選出した最優秀通訳賞(MVI)を受賞されたとの事。おめでとうございます。

大谷翔平を支える最強の通訳・水原氏の献身 首脳陣、ナインとの〝潤滑油〟(Yahoo News / 東スポWeb)

通訳・ 水原一平氏
プロフィール

2021年11月 本記事公開時には、MLB Website他に掲載されていた水原氏のプロフィール記事情報を基に「2007年 カリフォルニア大学リバーサイド校を卒業」及び「2010年 当時ボストン・レッドソックスに所属していた岡島秀樹の専属通訳となったのが、通訳キャリアの始り」と記載していましたが、2024年3月21日 NBC Los Angeles の報道及び、NBC Sports Boston の報道を受けて、下記内容に修正しました。(2024年3月24日)

水原一平氏は6歳まで北海道苫小牧市で過ごした後、1991年にお父様の仕事の都合で、アメリカに移住。お父様が和食料理人で、ロサンゼルスで板前を始められた事が渡米の理由との事。

当時、ロサンゼルス・ドジャース所属の野茂英雄選手の活躍を見て、メジャーリーグベースボール(MLB)に興味を持ち、2012年2月に岡島秀樹の専属通訳としてニューヨーク・ヤンキースに採用されたのが 通訳キャリアの始りだそうです。しかし、身体検査にて異常が見つかり 岡島選手は同チームから解雇され、水原氏も職を失うことになりました。

その後 水原氏は 2012年に日本に帰国。北海道日本ハムファイターズの球団通訳となり、日本ハムに所属する外国人選手の通訳や生活のサポートを務められました。

この時 大谷選手も日本ハムに所属しており、彼が2017年にロサンゼルス・エンゼルスへ移籍した際、水原氏も一緒に大谷選手の専属通訳としてエンゼルスに所属。

以降、通訳といった言語サポートのみならず、大谷選手のキャッチボールの相手や運転手なども務めるなど、公私共にサポートしているとの事。

アメリカと日本では、考え方や生活習慣も違いますから、そう言った点も水原氏がサポートしているのでしょうね。

選手帯同の通訳

以前このブログで、ゴルフの「マスターズ」にてアジア出身選手として初の優勝を果たした松山英樹選手の通訳者を紹介する記事を掲載しました。

同記事では、松山選手の通訳を務めた通訳者ボブ・ターナー(Bob Turner)氏は、早稲田大学にて勉強をしつつ、早稲田のゴルフクラブにも参加。その後、ゴルフやテニスのトーナメントに参加する外国人選手のサポートをする仕事に就き、様々な有名選手をサポート。

1987年 アメリカに帰国後は、ターナー氏の息子のアレン(Allen)氏が、シアトル・マリナーズ(野球)の 佐々木主浩選手や、イチロー選手の通訳者を務めていた縁で、松山英樹選手が19歳でマスターズに参加した2011年から、松山選手をサポートを務められていると紹介しました。

水原氏もそうですが、プロアスリートに帯同する通訳者の多くは、何らかのスポーツ経験者であったり、長らくそのスポーツ業界で活躍をされていた方が務めている事が多いです。

これは通訳者が、そのスポーツ用語はもちろんルールや人間関係、業界を熟知していないと、的確にアスリートのサポートが出来ないからです。

水原氏の献身的なサポートにより、言語面含め必要以上のストレスを大谷選手が感じなかったからこそ、MLBで良い成績を収められたとも言えるかと思います。

大谷翔平選手
日常は英語で会話

会見やインタビューの場では水原氏が通訳をされますが、日常や仲間の間では、英語で会話をしていると言う大谷選手。

イチロー選手などもそうでしたが、記者会見やインタビューの場では聞きづらかったり、また込み入った話や、時には意地悪な(わかりずらい)言い回しで質問をされる場合もあります。

ですので、その様な場では通訳者が大谷選手のサポートをしているとの事。これはメンタルヘルスの面でも非常に重要だと、以下記事で精神科医の方も説明されています。

日常会話では英語を使う大谷翔平選手が、インタビューでは英語を使わない本当の理由PRESIDENT Online

大谷選手は、MLBで英語を流暢に話す事よりも、試合で結果を残す事を求められています。

そう言った意味でも、仲間内では信頼関係を築くためにも英語で話しつつ、会見の場では通訳に任すと言うやり方は適切な対応と言えるのでしょう。

専門的な話は
プロに任せる

例えば、海外に行った時に具合が悪くなり、病院に行ったとします。

その時には、英語や旅先の言語がある程度話せたとしても、通訳者が利用できるのならば、利用する方が不安なく診察を受けられます。

病院のシステムや治療についての考えも、他国では異なりますから、不安要素を減らす事は大事です。

また、例えば警察沙汰や裁判沙汰になってしまった場合も同様です。

ミーハングループでは、日本企業の海外における知財等の訴訟案件も数多く手掛けています。

もちろん、それらの企業にも流暢に英語を話せる人や社員がいる場合もありますが、裁判と言う通常とは異なったシチュエーションでは、たとえ同じ言語(日本だったら日本語)を話していたとしても、緊張して間違った判断や発言をしてしまう場合もあります。

それが異言語となったら、ルールや言葉に対する解釈も異なりますから余計に不安です。また、会見の場と同様、 時には意地悪な(わかりずらい)言い回しで質問をされる場合もあります。

ですので、その様な不安要素を取り除くためにも「専門的な話はプロに任せる」のが、大事なのではないでしょうか。

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