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やさしい日本語 ~和語・漢語・外来語~

阪神淡路大震災をきっかけに普及、オリンピック開催時にも注目を集めた、日本語に不慣れな外国人にも わかりやすい表現の日本語を意味する「やさしい日本語」。本ブログでも何度か取り上げているこの話題について、今回は「和語・漢語・外来語」の視点からご紹介したいと思います。

やさしい日本語

本ブログでも何度か紹介している「やさしい日本語」は、シンプルでわかりやすい表現の「日本語」を意味します。

最近は官公庁やメディアでの使用を通じて少しづつ日本でも広がってきています。

しかし、シンプルでわかりやすい表現の「日本語」と言われても、なかなかピンとこない人も多いのではないでしょうか。

「子供に説明する時の様に話す」と言う説明もありますが、子供が何歳なのか、どの程度の理解力があるのかによっても説明の仕方は変わります。

また日本語に不慣れな外国人の人々は、日本語や日本の生活習慣・文化・制度に不慣れなだけであって、そう言ったことを理解していない子供とは異なります。

そこで「やさしい日本語」を実践する為に、ヒントとなる日本語の種類「和語・漢語・外来語」についてご紹介します。

和語・漢語・外来語

日本語の種類である「和語・漢語・外来語」。この日本語の種類は中学で現在は学ぶ様ですが、今一度おさらいがてら、以下動画にてチェックしてみましょう。

動画でも紹介されていましたが「和語・漢語・外来語」とは以下の様な言葉を指します。

  • 和語(大和言葉)
    もともと日本で使われていた日本固有のことば。ひらがなや漢字の訓読みで表される。
  • 漢語
    音読みで表される語。中国から伝わった語や、それを元に日本で作られた語。
  • 外来語
    中国以外の外国から伝わった語。カタカナで表される事が多い。
  • 混種語
    和語・漢語・外来語の組み合わせで出来た語。

イメージしづらい方は、以下参考リンクで具体的な言葉の例や、問題なども出ているので、クイズ気分でチェックしてみるのも良いかも知れません。

和語を意識する

仕事など公的な場では主に「漢語」を用いて話したり、説明、文章を作成する事が一般的です。

しかし「漢語」を用いた「日本語」は、シンプルでわかりやすい表現とは言い難いです。

2021年3月12日に文化庁が発表した 新しい「公用文作成の要領」に向けて(報告) にも以下の記載があります。 

新しい「公用文作成の要領」に向けて(報告)
令和3年3月12日 文化審議会国語分科会 

ウ 重厚さや正確さを高めるには、述部に漢語を用いる
文書の重厚感を増し、改まった雰囲気にするには、訓読みの動詞(和語の動詞)を漢語にすると、効果が得られることがある。

例)決める→決定(する) 消える→消失(する)

同様に、語の意味をより正確に表現したいときに、漢語を用いることが有効である場合がある。特にスペースの限られた見出しなどでは、漢語を活用することで、意味を端的に伝えることができる。

例)性質が変わる→性質が変化する プログラムが変わる→プログラムが変更される 街並が変わる→街並が変容する

ただし、分かりやすさ、親しみやすさを妨げるおそれがあることに留意する。

エ 分かりやすさや親しみやすさを高めるには、述部に訓読みの動詞を用いる
事務的、専門的な文書では、漢語を用いた方が正確で改まったものになるとしても、広報などでは、堅苦しい上に、読み手にとって意味がすぐには浮かばない場合もある。分かりやすく、親しみやすい文書にするには、述部に訓読みの動詞(和語の動詞)を活用するとよい。

例)作業が進捗する→作業がはかどる、作業が順調に進む、作業が予定どおりに運ぶ

ただし、訓読みの動詞は意味の範囲が広いため、厳密に意味を特定しなければならないときには不向きなこともあることに留意する。

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/92895101_01.pdf

つまり「やさしい日本語」で話したり、文章を作成する場合は、「和語」を意識するとシンプルでわかりやすい表現にしやすいと思います。

「やさしい日本語」については、様々な書籍が出版、動画も公開されているので、気になる方はぜひチェックしてみて下さいませ。

参考サイト

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