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通訳と翻訳の違い

通訳にはどんな種類があるか、皆さんご存知ですか?また翻訳の種類は?通訳と翻訳の違いとは何でしょう?今回のブログでは、余り世の中的には知られていない通訳や翻訳の種類や違いについて、ザックリとではありますが、ご紹介したいと思います。

通訳の種類

逐次通訳

通訳の種類と聞かれてパッとイメージされるのは、逐次通訳と呼ばれる通訳の方法だと思います。

逐次通訳は、話者が話している最中は内容をノートにとり、話が完了、または一区切りついたら、そのつど訳すスタイルになります。よく見かけるのは、海外からスターやアーティストが来日した際に、ステージ上等で行われる通訳などでしょうか。

同時通訳

同時通訳は、話者が話しているのと同じタイミングで訳す通訳スタイルになります。

同時通訳は、国際的なカンファレンスや、多くの人が参加するイベント、または会見放送やニュース等で耳にしたりする事が多いかも知れませんが、同時通訳をしている人を眼にする事は余りないかと思います。

なぜなら、カンファレンスや会見での同時通訳の場合、通訳者は会場に設置されたブース内で訳をするからです。そして参加者は、イヤホン等にてその通訳内容を聴く事が多いです。

以下写真は、2014年にソチで開催された冬季オリンピックにて、会見の同時通訳をする弊社代表の右田アンドリューの様子です。

ウイスパリング通訳

同時通訳は、文字通り話者が話し始めるのとほぼ同時に通訳者は訳を話し始めますが、これと同じ方法で訳すウィスパリング通訳と言うスタイルもあります。

この方法の場合は、通訳者はブースではなく、通訳を必要とする人の近くに居て、話者の話の内容を「ささやく」程度の声で訳します。

放送通訳

また通訳の種類で言うと、媒体ごとの分類もあります。例えば放送通訳と通常通訳。

これは分りやすいですね、放送される番組等で通訳を行う事と、そうでない場での通訳になります。
 
放送通訳の場合、生放送は同時通訳が多いですが、数時間前に現地で放送された番組を見て、ナレーションを被せる場合もあります。

録画番組に関しては、映像翻訳者(字幕翻訳者)が翻訳をしたテキストを字幕として表示したり、アナウンサーや声優による吹替をする事もあります。

会議通訳他

それ以外の分類ですと、業態や場所、話者の属する業界による通訳者の分類もあります。以下は一例になりますが、もっと細かく分類される場合もあります。

業務に対応する通訳者も、それぞれの分野を専任で行う場合もあれば、幾つかの分野を横断的に対応する場合もあります。

  • 会議通訳者:主に国際会議などでの通訳。基本的に同時通訳者のスキルのある通訳者が対応する事が多い。
  • 外交通訳:国際会議を含む、政治的な場面での通訳
  • 商談通訳 / ビジネス通訳:企業内で行われる通訳。社内に通訳者が在籍する場合もあれば、その都度フリーランスの通訳者に依頼する場合もある。
  • アテンド通訳:外国から来たアーティストやプロスポーツ選手に同行して記者会見やインタビュー、テレビ出演などでの通訳を対応。随行通訳(リエーゾン通訳)とも呼ばれる事もある。多くは同じスポーツをしていた人や、業界事情に詳しい人、またはアーティストから指名された人が通訳を務める場合もある。
  • 医療 / 司法通訳:医療や司法の場で対応する通訳者の事。司法通訳の場合、警察案件をサポートする「警察通訳」と、裁判のサポートをする「法廷通訳」に分れる場合もある。
  • コミュニティー通訳:公共の場や生活全般をサポートをする通訳の事。医療や司法通訳も含む場合もある。
  • 通訳案内士:通訳業務を兼任した観光ツアーガイド。観光庁による国家試験も行われている。

翻訳

翻訳の種類についても、通訳と同様に、業界等において様々な分類がありますが、一例をあげると以下の様な分類方法があります。

  • 産業翻訳:ビジネス文書やマニュアル、契約書や報告書、申請書などを翻訳。
  • 出版翻訳:小説等出版物を翻訳。絵本などや外国雑誌記事の日本版の翻訳も含まれます。
  • 映像翻訳:映画やテレビのドラマ、ビデオ等の音声情報を翻訳。
  • ニュース・ライター:日本語のニュースを他言語に翻訳(逆の場合も)
  • その他、翻訳の仕事:音楽の歌詞の翻訳等 

社内翻訳者の多くは、産業翻訳に分類されますが、所属する企業や組織をよく理解した上で、翻訳業務に対応する事になりますし、組織のニーズによっても業務内容は異なるので、一律的に分類する事は不可能です。

また、翻訳分野の細分化ですが、これは言語にも依存します。例えば英語や中国語だと特許専門だとか、医療専門の翻訳者は多数いますので、基本的にはそれぞれの分野を、専門の翻訳者が翻訳します。
 
但し希少言語になればなるほど翻訳者の絶対数が少なくなります。もちろん専門としている分野はありますが、例えば話者が 百万人ほどしかいない言語だと、その中から日本語が使えて、更に翻訳業務に対応している人となると・・・世界に数人しかいない可能性もありますから、分類化をする事は無意味です。

逆に言うと、希少言語の翻訳者の場合、様々な案件に対応する必要があります。

通訳と翻訳の違い

通訳と翻訳を両方行う人は多いですが、その業務内容は「言語を訳す」と言う点以外は、実は大きく異なります。

通訳と翻訳の一番の大きな違いは、言葉を音声によって伝えるか、文字によって伝えるかという事です。当たり前と言えばそうなんですが、これが色々と業務内容に作用しています。
  
実際の業務での大きな違いとしては2つあります。1つ目は「瞬発力」です。通訳はその場で耳から入った情報を、すぐに音声として伝えなければいけません。つまり、「いかに素早く適切な言葉を選んで伝えられるか」という能力が重要になってきます。

対して翻訳の場合は、より適切でわかりやすい言葉を探す時間がありますから、瞬発力は通訳ほど求められません。
 
2つ目は「対象者」です。例えば通訳の場合、基本的に通訳が必要なのはその場にいる人のみですから、その場にいる人達とのコミュニケーションを円滑にすることが最大の目的となります。話の流れがその場にいる人がわかれば、問題ありません。
 
対して翻訳は、その場に居ない人が目にする場合もあります。ですので、不特定多数の人が読んでもわかる内容にする必要があります。また文字として情報が残る翻訳では、より言葉や表現の整合性が求められます。

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